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池浦 広美*; 関口 哲弘; 小池 正記*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 144-147, p.453 - 455, 2005/06
被引用回数:16 パーセンタイル:56.9(Spectroscopy)ZEP520はポジ型電子照射レジスト材料であり、半導体微細加工において最良の空間分解能を与えている。そのため近年PMMAに代わりゾーンプレート素子等のデバイス材料に使われ始めている。さらなるパターンサイズ微細化のためにはラインエッジラフネス,ポリマー凝集など課題を抱えている。本研究においてはZEP520の基礎物性を得ることを目的とし、直線偏光放射光による内殻励起分光を用い、ZEP520/Si(100)の薄膜特性とX線照射効果を調べた。脱離イオン検出による表面偏光解析によりC-Cl結合は最表面においてのみ配向(40)を示した。Cl 1s内殻励起によりC-Cl結合が顕著に切断されCl元素が排除される。Si 1s励起により基板との放射線化学反応生成物が増加する。生成物収量の励起エネルギー依存性測定により反応生成物(SiCHOCl)の電子構造,生成機構を考察した。
Moon, S.; 前川 康成; 吉田 勝
Journal of Photopolymer Science and Technology, 15(3), p.423 - 426, 2002/06
被引用回数:2 パーセンタイル:9.44(Polymer Science)ナノレベルの高い解像力が期待される化学増幅型電子線レジストは次世代半導体デバイスのナノ加工のためのもっとも有力な候補の一つである。化学増幅型レジストはオニウム塩から発生した酸の触媒連鎖反応を利用している。しかし、現在、オニウム塩の電子線反応性に関する報告は少なく、オニウム塩の電子線反応の理解及び構造の最適化が電子線レジストの高性能化に必要である。そこで、われわれはメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム塩1を合成し固相でのスルホニウム塩1の電子線及び光反応性を生成物分析の観点から比較した。スルホニウム塩1の電子線照射によりベンゼン置換スルホニウム塩2の生成を見いだした。この新規スルホニウム塩2は、照射初期段階で反応中間生成物として蓄積し、線量の増加と伴って分解し最終生成物を与えた。2の生成量は、照射量806C/cmで最大値に達し、全生成物の25%を示した。一方、スルホニウム塩1の光照射(254nm)でも、新規塩2の生成は僅かに認められたが、最大生成量を示した150J/cmで全生成物の3%以下だった。これらの結果は、新規スルホニウム塩2が電子線反応の特有のメカニズムにより生成していることを示している。現在、電子線照射による新規スルホニウム塩2の生成は、スルホニウム塩1の分解により生じたフェニルカチオン中間体を経る光反応と異なり、フェニルラジカル中間体によるラジカル機構に起因すると考えている。
Moon, S.; 前川 康成; 吉田 勝
Chemistry Letters, (5), p.408 - 409, 2001/05
オニウム塩から発生した酸の触媒連鎖反応を用いる化学増幅型電子線レジストは次世代半導体デバイスのナノ加工のための有力な候補の一つである。本研究では、電子線レジストへ適用できる、電子線に対して高い反応性を示す酸発生剤の開発を目的に、メタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム塩(TPS-Ms)を合成し、その固相での電子線反応性を調べた。スルホニウム塩への電子線の照射により、光分解生成物と同様のメタンスルホン酸,ジフェニルスルフィド,2-,3-,4-フェニルチオビフェニルとともに、新規反応中間体が生成した。液体クロマトグラフィー,ガスクロマトグラフィー/質量分析より、この中間体はベンゼン置換スルホニウム塩の三つの異性体であることがわかった。また、TPS-Msの光分解反応との比較から、この中間体は電子線反応特有の生成物であることを明らかにした。現在、電子線によりイオン化したTPS-Msのラジカルカチオンとフェニルラジカルとの反応で、新規中間体が生成したと考えている。